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【琉球大学法科大学院修了生の司法試験受験生の皆様へ 第3回】

【琉球大学法科大学院修了生の司法試験受験生の皆様へ 第3回】 教員からのメッセージ第3回になります。今回は、吉崎敦憲先生です!
【激励文】吉崎敦憲教授 司法試験本番に向けて調整をしてきたのに,その実施が延期され,いつ実施されるかも未定の状態で,調子とモティベーションを保つのが大変なのは,痛いほどよく分かります。暇つぶしにもならないかもしれませんが,1つ物語を紹介します。先輩たちも皆,乗り越えてきた道です。皆さんに精一杯のエールを送ります。心強く,頑張って下さい。
【司法試験あるある物語】
むかしむかし,とは言っても今からせいぜい数十年前,日本にはまだ法科大学院がない時代,今では「旧試験」と呼ばれる司法試験が,「旧」とか「新」とか「現行」とか呼ばれず,単に「司法試験」と呼ばれていた時代のことじゃ。当時の司法試験は,1次試験(教養科目)と2次試験(法律科目)で構成され,学部で教養課程(通常1・2年次)を修了し,その修了証明書を願書とともに提出すれば1次試験は免除され,2次試験のみ受験すれば良かったそうじゃ。それゆえ,学部3年次から多くの法曹志願者が現役合格を目指して受験したそうな。とはいっても,3年次から受験しようと思うのじゃから,大学に入学した時から準備をしなければ間に合わず,1年次から受験勉強を始めている学生が大勢いたそうじゃ。司法試験合格者数は,昭和36~7年頃から平成2年まで500人前後に固定されていたのに対し,出願者数は昭和45年に2万人を超えた後は2万人を下回ることはなく,合格率は1.5~2%台が20年以上続き,非常に狭き門じゃつた。2次試験は,5月中に憲・民・刑の短答式試験1日,7月中に7科目(憲・民・刑・商・訴訟法1科目(民訴・刑訴いずれか選択)・法律選択科目1科目・教養選択科目1科目)の論文式試験3日間,10月中に同じ7科目の口述試験7日間で,実施されたそうじゃ。学部3年次の20歳で最年少合格する者から,苦節20年で合格する者まで,合格者平均年齢28~9歳の狭き門を何としてでも突破しようと,法律実務家を目指す受験生が青春と人生をかけて学修に励んだそうじゃ。5月末の短答式試験の合否発表で「不合格」となれば,論文試験を受験できないという苦汁をなめながら,11か月後の短答式試験突破を目指して,新たなスタートを切ることになり,それを何年も繰り返す者が少なからずいたそうじゃ。他方,毎年,短答式試験には合格し,冷房装置を稼働させない試験会場で滝のような汗を流し痩せ細りながら論文試験を受験しても,9月末の合否発表で「不合格」となり,それを何年も繰り返す者もまた少なからずいたそうじゃ。彼らが,そんなに苦労してでも司法試験の合格を目指したのは,法律実務家になって,世のため,人のために役に立ちたいという高い志を実現したいと願ってのことじゃ。そして,強い強い強~い心でその困難を乗り越えた者は,いずれの日にか合格を勝ち取って,世のため,人のために働く法律実務家となり,幸せに暮らしたそうな。めでたし,めでたし。